膝のお皿（膝蓋骨）の下にある脂肪組織である膝蓋下脂肪体が炎症を起こす病気です。
この脂肪組織は、膝関節のクッションの役割を果たしており、炎症が起こると膝の前面に痛みを感じることが特徴です。

膝蓋下脂肪体炎の原因は、以下のものが考えられています。

• 繰り返しの膝の屈伸運動: 長時間の立ち仕事や、スポーツなどによる膝の繰り返し動作が、脂肪組織に負担をかけ、炎症を引き起こすことがあります。
• 外傷: 膝への直接的な打撲や捻挫などが原因となる場合もあります。
• オーバーユース: 運動のし過ぎや、急に運動強度を上げたことなどが原因となることがあります。
   

• 膝の前面の痛み: 膝蓋骨の下を中心に、鈍い痛みやズキズキとした痛みが出てきます。階段の上り下りや長時間の歩行で痛みが悪化することも多くあります。立て膝などをした時にも痛いことがあります。

• 腫脹: 膝関節の前面が腫れることがあります。

• 熱感: 膝が熱く感じる場合があります。

• 運動時痛: 運動を始めるとすぐに痛みが出たり、運動を続けると痛みが強くなったりすることがあります。

膝蓋下脂肪体炎の治療法は、症状の程度や原因によって異なりますが、一般的には以下のような保存的治療法が行われます。

• 安静: まずは膝の安静を保ち、炎症を抑えましょう。
• アイシング: 患部を冷やし、腫れや痛みを軽減します。
• 固定: 膝を固定し、保護するためにテーピングや弾性包帯を巻くことがあります。
• 鎮痛薬: 非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）などの痛み止め薬を服用することで、痛みや炎症を抑えます。
• 物理療法: 超音波治療や温熱療法などの物理療法を行うことで痛みを軽減させます。
• リハビリテーション: 膝周りの筋肉を強化し、関節の安定性を高めるためのリハビリテーションを行います。