そもそも関節は簡単に言えば骨と骨のつなぎ目になっている部分です。そのつなぎ目の形によって動きが異なります。
例えば膝の関節では前後の動きが得意で、横や回転する動きは苦手です。膝はあまり動きにくい関節ですが安定性に長けていて、体重を支える為にとても機能的な構造をしています。一方、肩関節は人体で最大の可動域を持っているため様々な動きが可能となりますが、肩関節はとてもよく動く反面、安定性を犠牲にしている関節です。可動域を超えた動きをすると脱臼しやすいという特徴もあります。
このように私たちの関節は役割に応じた構造と機能を持っているのです。
関節には関節をつなぎとめておく役割の関節包や靭帯、骨同士がぶつかり合わないようにするための軟骨、膝などの体重がかかる関節では半月版というクッションが存在します。これらの組織はコラーゲン繊維から出来ています。コラーゲン繊維はとても水分を多く含む組織になります。この水分があるおかげで弾力があり、頑丈さを保つことが出来ています。
ここで問題となるのが関節を動かさなくなってしまうとこのコラーゲンから水分が抜けてしまうということなのです。関節が動いたり体重が関節にかかることによって水分が攪拌(かくはん)される状態になることで常に新しい水分と水分に含まれる栄養素を取り込み関節は健康を保ちます。体を動かさなくなることで関節が動いていないと水分が循環しなくなり弾力性が低下していってしまうのです。
そのため関節の健康を保つためには体を動かすという事が必須となるのです。