旅行シーズンは飛行機に乗って国内外を旅する方も多いかと思います。
長時間のフライトの場合、エコノミークラス症候群に注意が必要です。
〇エコノミークラス症候群とは
長時間のフライトなどで狭い座席に座り続けることによって引き起こされる病気です。足や下腹部の血流が悪くなることで静脈の中に血栓ができてしまう病気で、正式名称は深部静脈血栓症といいます。血栓が肺の血管につまってしまうと急性肺血栓塞栓症を引き起こす可能性があります。特に4時間以上の長時間フライトになる場合は注意しましょう。
飛行機で発症するケースが一般的ですが、車や電車、デスクワークなど長時間同じ姿勢で座り続ける時にも注意しましょう。
〇症状
初期症状として、足のむくみ、痛み、赤み、熱感などがあります。これらの症状は静脈が滞っていることによるものであり、もっとも深刻な合併症としては肺血栓症があげられます。血栓が肺に移動して血管をつまらせ、呼吸困難や胸痛を引き起こし、最悪の場合は死に至ることもあります。
〇予防方法
・こまめに動く
長時間同じ体勢でいることを避けるために、こまめに座席を立って通路を歩いたり、足首を回したりしましょう。座ったままできる足のストレッチやエクササイズも効果的です。
・圧迫ストッキングの着用
専用の圧迫ストッキングは足の血液循環をサポートし、血栓形成のリスクを軽減します。
・十分な水分補給
水分不足が血液のドロドロ化を引き起こす可能性があるため定期的に水分補給をしましょう。
・座席の変更
通路側の座席を選ぶことで座席を立ち上がる回数が増えて血流が改善されます。
・適切な服装
窮屈な服装やタイトな靴は血液の循環を妨げることがあります。ゆったりとした服装と、足先に余裕のある靴を選ぶように心がけましょう。
・栄養バランスのとれた食事
飛行中の食事は塩分摂取が増える傾向があります。塩分を控えめにし、フルーツや野菜を含むバランスの摂れた食事を心がけましょう。