食事を摂っていないのになぜかお腹が空かないといった経験はありませんか?
本来であれば、食事をしないでいると血糖値が下がり、胃が収縮してお腹が鳴り、脳内の摂食中枢が刺激されて空腹感を覚えます。
しかし何らかの影響でお腹が空かなくなることがあり、この状態を食欲不振といいます。
〇お腹が空かない原因
①機能性
脱水や胃の働きの低下によるものです。機能性ディスペプシアとも呼ばれていますが、現在原因ははっきりしていません。
また、虫歯や口内炎などの口腔内疾患、うまく噛めなかったり、飲み込んだりできないことも食欲が低下する原因と考えられています。
②心因性
心の状態も食欲に影響します。精神的なストレスだけでなく、肉体的なストレスにさらされると自律神経のバランスが乱れ、食欲低下につながることもあるのです。
不安、悲しみ、焦燥などが続くと、本来体が必要としているはずの食欲を感じる脳の中枢が鈍くなり、食欲を感じにくくなります。味覚障害を起こすこともあるため注意が必要です。
③器質性
無理に食事を摂っても、消化吸収を担っている臓器の機能が低下していると、脳が「食べなくてもいい」と判断し、食欲低下が起こりやすくなります。
このような状態の要因として、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの疾患が挙げられます。隠れた病気が悪化してから発見されることもあるため、食欲不振が続いているときは早めに医療機関で検査することが大切です。
④薬剤性
痛み止めや抗生剤、向精神薬などの副作用によって食欲不振が起こるケースもあります。薬を服用してから食欲に変化が起きた場合は医療機関へ相談してみましょう。
食欲不振の要因にあわせて食事の工夫をすることが大切です。