善玉菌は消化吸収の補助や免疫刺激など、健康維持や老化防止などへの影響がある菌で、代表的な菌には美フィズス菌や乳酸菌があります。
反対に悪玉菌は体に悪い影響を及ぼすとされ、代表的な菌にはウェルシュ菌・ブドウ球菌・大腸菌の有毒株があります。
また日和見菌は健康なときは大人しくしていますが、体が弱ったりすると腸内で悪い働きをする(日和見菌感染症)菌で、代表的なものにバクテロイデス・大腸菌(無毒株)・連鎖球菌があります。
【善玉菌】
・代表的な菌 ビフィズス菌、乳酸菌
・作用 ビタミンの合成、消化吸収の補助、感染防御、免疫刺激
・体への影響 健康維持
【悪玉菌】
・代表的な菌 ブドウ球菌、ウェルシュ菌、大腸菌(有毒株)
・作用 腸内腐敗、細菌毒素の産生、発がん物質の産生、ガス発生
・体への影響 病気の引き金
【日和見菌】
・代表的な菌 バクテロイデス、大腸菌(無毒株)、連鎖球菌
・体への影響 健康なときは大人しくしているが、体が弱ったりすると腸内で悪い働きをする
〇加齢による腸内細菌の変化
腸内の細菌群は、年齢とともに変化します。年を取ると悪玉菌の割合が増えてきます。
母体内で胎児は無菌に保たれています。母乳を飲んでいるときは母乳中の乳糖、ガラクトオリゴ糖を栄養源として、ビフィズス菌が増殖し始めます。赤ちゃんの便が黄色っぽく臭くないのはビフィズス菌優位の腸内細菌になっているからです。
離乳期以降、離乳食を食べ始めると、大人の菌叢(きんそう)へと変化していきます。
成人では、10~20%台の占有率でビフィズス菌が腸内に存在しています。高齢になると、ほとんどの場合ビフィズス菌は減少し、若年ではまず検出されなかったウェルシュ菌などの悪玉菌が高確率で検出されるようになります。